イタリアに留学する(1):留学する際のボトルネック

イタリアに留学する(2013年)

イタリアへの留学と言えば、語学留学の他に、イタリア料理、絵画やその修復技術を学ぶ、など様々なケースが考えられます。

今回は、そういった留学の際に、ボトルネックとなってくるヴィザ申請についての記事です。

就学ヴィザ

イタリアへの留学は、渡航期間に依って就学ヴィザの申請要否が異なります。すなわち、90日以内の渡航であればヴィザは要りませんが、90日を超える滞在の場合には、ヴィザが必要です。

ここで、ヴィザとは、イタリアの外務省(の出先機関であるイタリア大使館(東京)、イタリア総領事館(大阪))によって発行される、パスポートに貼付けるシールのことです。

就学ヴィザの他にも、就労ビザや観光ヴィザ等、目的別に色々とあります。日本人の場合、観光ヴィザは、90日以内の滞在であれば、不要です。つまり、ヴィザが要らないケースが一部の例外であり、原則としては必要です。

手続き

ヴィザを発行してくれるのは、イタリア大使館またはイタリア総領事館です。住んでいる都道府県に依って、どちらに行くべきかは定まっています。僕の場合は、イタリア総領事館が管轄です。以下の経験談も、2013年9月時点での総領事館とのやり取りに基づいて記述しています。

就学ヴィザの申請には、何種類も書類が必要です。その中でも厄介だと思われるのは、語学留学の場合の入学許可証と、現地滞在場所(居所)証明書です。

まず、入学許可証とは、イタリアでどこそこの語学学校に本当に通います、という証明書です。主な役割は、入学する事実の証明および受講するコースの時間数の証明です。時間数の証明というのは、一ヶ月間で80時間以上を受講することが、ヴィザの申請をするにあたって必要条件であるためです。

現地滞在場所(居所)証明書とは、イタリアに滞在する期間中どこどこに居住します、ということを証するものです。具体的には、大家さん(持家の人限定)との賃貸契約書、またはそれに準ずる書面(例えば、受入承諾書)を原本で用意しなければなりません。

以上のうち、2点目の居所証明書については、僕自身の手続きにおいても最も苦労しています。これがゆえに、いまだヴィザの申請も出来ていないからです。もっとも、僕の場合は現地にイタリア人の友人がおり、それぞれが協力してくれているため、なんとかなる見通しです。

しかし、もし彼らがいない場合には、居所証明書の準備など、とてもではありませんが、出来ないと感じます。見ず知らずの日本人と賃貸契約を締結したり、あるいは受入承諾書にサインをしてくれる人がいるなど、僕には想像できません。

一方で、学校の入学許可証は、国立大学に通う場合(単科生コース含む)では必要ありません。また、私立の語学学校に通う場合も、イタリア政府が認定しているような学校であれば対応も遅くはないので、入手するのは特に苦労しないでしょう。

これ以外の書面は、自分のパスポートのコピーや住民票などであり、自分でこまめに準備しておけば足ります。

最後に

もし総領事館のホームページを見るとすぐにお分かりだと思いますが、ヴィザ申請に必要な書類の一覧が情報に乏しく、いざ書類を揃え始めるとすぐに壁にあたります。

例えば、それぞれの書類について何部必要なのか、いつ発行したものでなければならないか、コピーを取るのはパスポートのどのページなのか(全てか一部か)、これらは一切記載がありません。

もちろん、指定がないからと何でも用意して持っていきさえすれば受理する、というなら何の問題もありません。しかし、申請した人の中には色々とやりとりで苦労された方がいるようですので、書類の「合格基準」はあるはずです。とすれば、ホームページ上で細かい要件を明記しておいて欲しいところです。

今回はここまでとし、現在進行中の僕自身の申請手続きについて、また次回以降で記事にしてみたいと思っています。ではまたお会いしましょう。

以上

ケン

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